誰がこんな21世紀を想像したか(2) 酷暑、豪雨、竜巻
2025.9.13
この夏は長く、異常に暑かった。猛暑日(最高気温が35℃以上の日)が40日を越している地域もある。6月に始まり9月に入っても、まだ猛暑が治まらない。8月5日最高気温が41.8℃を記録したのは、群馬県伊勢崎市であった。日本の観測史上の最高気温である。その翌日には、静岡市駿河区で41.4℃を記録した。もちろん、静岡県の最高気温である。41℃は、標準的なお風呂の温度である。もうミストサウナの領域である。この間に、熱中症アラートが出ない日はないくらいであった。
思うに20世紀には熱中症という言葉すらなかった。代わりに日射病とよばれ、熱ではなく強い日差しに長く当たると発症する病であった。自宅に居ながら熱中症になるのは、日射病の時代にはなかったことである。出かける時、車に付いた外気温度計を見るのが習慣になっていた。その目視した気温の最高は38℃だった。国道を走っていて、トンネルに入るとわずかにしろ、気温が下がるのが常識だと思っていたが、トンネルの中で表示が2度上がったには驚かされた。
酷暑の夏、雨はなかなか降らなかったが、振り出すと、すぐにびっくりするような大雨になり、中小の河川、水路はたちまちあふれて洪水になる。線状降水帯という聞きなれない言葉をいったい何度聞いたことだろう。
大した台風でもないのに、やってくると、日本では経験したことのない竜巻が多発して、近頃あった台風15号の牧之原市細江のように、未だかってないような大きな被害が出る。日本の町や家屋は、台風への備えはしていても、竜巻には備えが全くないから、被害が甚大になるわけである。
いったい日本の気候はどうなってしまったのだろう。大気中のCO₂ 増加による影響にしては度を越していると思う。CO₂ も原因の一つだと思うが、大切な要因がなにか抜けているのではないか。気象学者の面々もまだその要因に気付いていないのではなかろうか。
自分が歩き四国遍路を二度経験した「四国お遍路まんだら」の頃は、今から十数年前で、21世紀にはなっていたが、日本の気候は安定していて、今のような暑さを感じることもなく、線状降水帯などという言葉もなくて、最後までスムースに歩けたと記憶している。今から思うと幸せな時代だったと思う。
いったい、誰がこんな21世紀を想像したであろうか。
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