「蕉園渉筆」(漢文)を読む(15)吏嗜文字罕
庭のサルスベリ 酷暑の中、めげずに咲き出した 2026.7.24 午前中、S医院へ2ヶ月に一回の定期健診に行く。今日は透いていたので、少しばかり無駄話をする。ガンも医療が進んで、だんだん死の病ではなくなったように思えると話題を向けると、最近はお年寄りも元気なため、抗がん剤も高齢者にも使えるようになった。余命三ヶ月と言われた患者が10年以上永らえている例もあるという。ガンの薬も色々と出来ているようで、友人も薬を飲んでいるが、その高額にはびっくりする。多分開発費がとんでもなく掛っているのだろうがと話題を向けると、高額医療で大半が保険で賄えるのだが、今は医療保険制度が大変苦しくなっているという。年金基金は運用で大幅な収益を上げているようだが、年金受給が伴って増えるわけではない。それを医療保険制度の方に回せばよいなどと、思いつきを話したりした。まあ、無駄話である。 午後、大阪のKY氏へ、古文書解読版を今までに作成した10冊を送った。先日、見舞に行った時の約束を果たした。今度出来た「上越秋山紀行下巻」で10冊になった。思い立ってから一年ほどで10冊である。「はやくも」というか「ようやく」というか。 久しぶりに「蕉園渉筆」解読の続きを少し載せよう。「蕉園渉筆」解読作業もかなり進んで、三分の一は終わった。 *********************************************************************** (原文) 吏嗜文字罕 余在甲州日、知与不知来乞字紙、追而思之、遺悪詩筆、 今遠人乞者又多矣、吏嗜文字者罕也 (解読) 吏嗜文字罕 (役人文字を嗜 (たしな) むは罕 (まれ) なり) 余 (よ) 、甲州に在 (あ) る日、知る (人) も知らない (人) も、 字紙 (じし) を乞い来たる。 追ってこれを思うに、悪しき詩や筆を遺した。今遠人 (遠州の人) 、 乞うものまた多し。 吏 (役人) 、文字を嗜 (たしな) む者、罕 (まれ) なり。 (語注) ※ 字紙(じし)➔ 揮毫した紙。(「揮毫」は、毛筆で文字や絵をかくこと) ( 続く)