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「蕉園渉筆」(漢文)を読む(22)浅草海苔

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アサクサノリ (ネットより) 「内湾や河口の潮間帯 において、 ヨシ などの茎、杭、貝殻などに着生している。」   2026.8.1 朝は早く目が覚めたので、午後昼寝しようとしていたら、Nさんから電話があり、今、金谷郷土史研の「竹下村誌稿」の2回目の講義があるという。もう皆んな集まっているというではないか。自分の頭では明日の日曜日と思い込んでいた。すぐに行くと、何とか開始に間に合った。二度目の失敗のように思う。歳を取るとこんな失敗が増えるのだろう。次回は自分が講義をしなければならないから、三度目は許されない。 「蕉園渉筆」解読の続きを少し載せる。 浅草海苔 が 「 川瀕 (ぞ) いの 所産 」 とはどういうことか。疑問に感じて調べてみたら、写真の説明のように、もともと、河口のヨシの茎などに着生していたものと書かれていた。成程と納得した。 *********************************************************************** (原文) 海苔 海苔以江都浅草為佳品、即瀕川所産也、 其他各方所出皆不及、 製亦甚踈、遠州不産、 近時、松坂海出之、土人 招 浅草工匠製之、 至上品也、但香気稍 譲 浅草耳 (解読) 海苔 海苔 (のり) 、江都 (江戸) 浅草を以って 佳品 (かひん) となす。 即 (すなわ) ち 川瀕 (ぞ) いの 所産 なり。 その他、各方 (かくほう) 出だす所 (ところ) 、 皆な及ばず。製 (つく) り また甚だ踈 (あら) い。遠州は産せず。 近時、松坂 (舞坂) 海 これを出す。土人、 浅草工匠を招き、これを製す。 至上 (しじょう) の品なり。 但し、香気、稍 (やや) 浅草に譲るのみ。 (語注) ※ 佳品(かひん)➔ よい品物。 ※ 至上(しじょう)➔ この上もないこと。また、そのさま。最上。最高。 ( 続く)

「蕉園渉筆」(漢文)を読む(21)古鐘

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  「上越秋山紀行 下巻」解読一般向け冊子 2026.7.31 「上越秋山紀行 下巻」解読一般向け冊子が出来て、先日「上巻」を進呈したTさんに進呈した。上巻を読んでみてくれているらしく、「むずかしい」との感想だった。読みなれないから、難しいと思うのだろうが、難しい言葉には語註が付けてあるから、理解可能だと思うのだが。 これで、十冊出来た。10冊を改めて書き留めて置く。   1 歳代記(幕末編)         松浦幸蔵著   2 歳代記(明治編)         〃   3 安政大地震能記        山崎久麻呂著   4 大井河源記(前編)        桑原藤泰著   5 大井河源記(後編)         〃   6 安政大地震記録        松下良伯著   7 薦被り騒動(五和の百姓一揆)   山田家文書   8 安倍記            桑原藤泰著   9 上越秋山紀行 上巻      鈴木牧之著   10  上越秋山紀行 下巻        〃 これで、ひと山越した。続いて、どんな題材を取り上げようか、今考えている。 候補としては、 「喜三太さんの記録」「硯石日記」、さらには今ブログで解読している 「蕉園渉筆」(これは漢文解読)、いずれも大作で時間が掛かる。「東海道山すじ日記」なども面白いか。 しばらく時間が掛かるが、乞うご期待! 「蕉園渉筆」解読の続きを少し載せる。 *********************************************************************** (原文) 古鐘 「これ天慶の古鐘也。今金峯山に在」 秋葉山下本郷村、有寺曰長福寺、住僧与客囲棋、 一道士長丈余者、来乞什器、住僧曰、貧寺無一物、 唯有一鳴鐘耳、乃奪去掛之和州大峯松樹、 銘尾有州及び寺号鋳匠之名、衆人所徧知也、近時安于堂中云 (解読) 古鐘 「これ 天慶 (てんぎょう) の古鐘なり。今、金峯山に在り」 秋葉山下、本郷村に、長福寺という寺あり。住僧と客、棋 (碁・将棋) を囲む。 一道士長 (背丈) 丈余 (じょうよ) の者、来たりて 什器 (じゅうき) を乞う。 住僧曰 (いわ) く、「貧寺にて一物 (いちぶつ) も無し。 唯一つ鳴らす鐘有るのみ。」...

「蕉園渉筆」(漢文)を読む(20)油山

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  パソコンのある部屋のクーラーを入れ替える 2026.7.30 パソコンを置いている部屋のクーラーが壊れたので、入れ替えた。クーラーが値上がりするとかで、駆け込みで更新する人も多い と聞くが、これは最新式の省エネタイプで、いささか値が張ったが、夜はクーラーのない寝室に冷気を送るため、やや強力なものにした。効果のほどはどうだろうか。 「蕉園渉筆」解読の続きを少し載せる。 袋井の油山寺の名前の由来を始めて知った。 *********************************************************************** (原文) 油山 袋井駅、油山寺、後丘迸膏油、寺由名焉、 近邑人汲為燈油、近時一媼鬻之、 油絶不出、 傍有飛泉、汲以漑田、能免蝗患 (解読) 油山 袋井駅、油山寺、後丘 (こうきゅう) に膏油 (こうゆ) 迸 (ほとばし) る。寺の名の由(よし)。 近邑 (村) 人、燈油として汲む。近時、一媼 (おうな) これを鬻 (ひさ) ぐ。油絶えて出ず。 傍 (そば) に飛泉 (ひせん) あり。汲 (く) んで田に漑 (そそ) ぐ。能 (よ) く蝗患 (こうかん) を 免 (まぬが) る。 (語注) ※ 膏油(こうゆ)➔ 膏と油。物をみがいたり灯火用に使ったりする。「膏」は、粘性の強いあぶら。 ※ 媼(おうな)➔ 年をとった女性。 ※ 鬻ぐ(ひさぐ)➔ 売る。商いをする。 ※ 飛泉(ひせん)➔ 勢いよく噴出する泉。 ※ 蝗患(こうかん)➔ バッタ類の大量発生による災害。 ( 続く)

「蕉園渉筆」(漢文)を読む(19)奸通

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イオンモール熊本の大爆発の跡 2026.7.29 熊本の大地震は一夜明けて、その被害がかなり大きなものであったことが判明した。中でも、イオンモール熊本の大爆発は防げた被害だったと思う。だんだん真相が明らかにされると思うが。 「蕉園渉筆」解読の続きを少し載せる。 今日の奸通(姦通)の話しは、姦通があったら、亭主は二人並べて斬殺することが認められていた。しかし、斬殺することはまれで、金7両でなかったことにする内々のルールがあった。そんな前提で読まれたい *********************************************************************** (原文) 奸通 上庄内邑、三五郎者、通同邑宇右衛門妻、 夜窺夫出、来同枕席、夫鶏鳴帰家、竊逐之不去、妻亦不懼、 姦夫公然曰、癡漢与妻乎、将刃乎、不得已併殺之、 豈非陥溺人心之甚者乎 (解読) 奸通 (姦通) 上庄内邑 (むら) 、三五郎は、同邑 (むら) 宇右衛門妻と通じ、 夜、夫、出るを窺い、 同 枕席 (ちんせき) に来たる。夫、 鶏鳴 (けいめい) に家に帰る。 これを竊 (ひそか) に逐 (お) うも去らず。妻もまた懼 (おそれ) ず。 姦夫 (かんぷ) 公然 (こうぜん) 曰 (いわ) く、 「 癡漢 (ちかん) に妻を与えるか、将 (はたまた) 刃 (やいば) か。」 已むを得ず、これを併 (あわ) せ殺す。 豈 (あに) 、 陥溺 (かんでき) 人心の 甚 (はなはだ) しからずや。 (語注) ※ 枕席(ちんせき)➔ 寝室。ねや。 ※ 鶏鳴(けいめい)➔ 一番どりの鳴くころ。夜明け。明け方。 ※ 姦夫(かんぷ)➔ 他人の妻と密通する男。間男。 ※ 公然(こうぜん)➔ おおっぴら。あけすけ。 ※ 癡漢(ちかん)➔ 愚かな男。ばかもの。痴漢。 ※ 陥溺(かんでき)➔ 酒色にふけること。理性を失って遊びなどに熱中すること。 ※ 豈~(あに~甚しからずや)➔ どうして。甚だしくないことがあろう。(反語表現) ( 続く)

処方箋に期限があるとは知らなかった

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  夕方の熊本地震の震源と震度 (ネットより) 2026.7.28 処方箋には期限のあることを知っていましたか。 金曜日、S医院に行き処方箋をもらってきた。その日に薬局に行き、薬をもらってくれば何も問題はなかったのだが、帰りに「まんさんかん」(農協直売所)に寄り、昼食を買ってきたところ、朝から食事を抜いてきたこともあり、薬もまだ余裕があったので、薬局はまた後にして、家に帰って少し早いが昼食にすることを選んだ。 午後は暑くて外へ出る気にならず、土曜、日曜は薬局が開いているかどうか、分からないので止めて、月曜日に行こうと思った。で、その月曜日、薬局へ行かなければと、思い出したのは午後五時前だった。明日でいいやと、暑さも和らいだ今朝、薬局に行く。 「今日、ギリギリセーフですね」「何、処方箋に期限があるの?」「期限が四日と小さい字だけれども書いてある」「もう何十年も薬局に来ているけれど、期限があるなんて知らなかった」「まてよ、四日の期限はもう過ぎている。期限は発行日を含めて四日だから、金土日月までで、火曜の今日は期限切れで使えません。最悪、保険もきかなくなりますよ」 おどされて、S医院へ電話をしようと、ポケットを探るまでもなく、携帯は不携帯である。薬局の電話を借りて、S医院に対応を頼んだ。しばらく待つうちに、先生へ聞いて頂いたようで、電話が来て、S医院まで来るように言われた。 S医院では、有効期限を28日までと書き加えるだけであった。その位なら自分でも出来そうだ。しかし、S医院から薬局に戻る途中、少しばかりニヤついている自分に気づいた。これは今日のブログの話題になる。 処方箋に期限があるなんて、それも発行日も含めて四日だとは、今まで誰も教えてはくれなかった。処方箋に小さな字で書かれた注意書きなど、誰が見るだろう。薬局へ渡ってしまえば手元に残らない書類なのだから。聞けば問題があって付け加えられた期限だという。それ以前は薬局が医者に電話で確認すればOKだったのだそうだ。 利用者に周知せずに、一方的にルールを変えるなど、あってはならないと、文句も思いついたが、一つ勉強になったと前向きにとらえることにした。ブログの題材にもなったことだし。 夕方、激しい夕立、何度も近くへ落ちたような雷鳴、しかし、ここは近くに高い製茶仕上工場があって、そこの避雷針がすべて引き受けてくれるから、...

「蕉園渉筆」(漢文)を読む(18)送蝗/為天狗

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虫送り (ネットより) 昔、「雨ごい」と違い「虫送り」の効果は少なかったようだ   2026.7.27 暑い毎日が続いている。この頃は冷房の効いた部屋にこもって、 「蕉園渉筆」の解読にいそしんでいる。古文書の解読とは違って、中々文意を掴むのに苦労している。 「蕉園渉筆」の原本は見れないので、もっぱら、静岡県史と相良町史に載っている、漢文のままの資料のコピーをいただいて、それをもとに解読しているのだが、この二つの資料が微妙に違っている。どちらを正解とすべきか、解読が出来て、内容が理解できる方を正解とするしかない。だから、あちらを見たり、こちらをみたりで、少しずつ前へ進み、何とは半分くらいまで進んだ。原文と解読文を載せていて、B4の用紙で40枚を越えた。何とか涼しくなる前の、室内作業で終えればと思っている。 「蕉園渉筆」解読の続きを少し載せる。 *********************************************************************** (原文) 送蝗 諸県、送蝗、用鐘鼓、近時少年輩競求大鐘、 棚草村少年新造之、大過於他方、里正招而視之、 少年誇曰、諸県無有焉、里正曰、実然也、 如汝愚亦無有焉、奪而不与 (解読) 送蝗 (いなご送り) 諸県 (あがた) 、蝗 (いなご) 送り、鐘鼓 (鐘や太鼓) を用いる。近時、少年輩 (やから) 、 競い 大鐘を求む。 棚草村少年、新たにこれを造る。他方 (一方) では大過 (たいか) なり。 里正 (村長) 招いてこれを視る。 少年誇り 曰 (いわ) く、「諸県 (あがた) 、有ること無し。」 里正曰く、「実 (まこと) に然り なり。 汝 (なんじ) の如き愚 (おろか) もま た有ること無し」と 、奪いて与えず。 (語注) ※ 県(あがた)➔ 地方。いなか。 ※ 蝗送り(いなごおくり)➔ 虫送り。農作物、特に稲の害虫を追い払う行事。たいまつをともしたり、鉦・太鼓をたたいてはやし、村境まで送って行く。 ※ 大過(たいか)➔ 大きなあやまち。大変な失敗。 (原文) 為天狗 相良民、給事其家、嘗欲為天狗、毎上高山、 跳下試之、数歳去而不知其所行也 (解読) 為天狗 (天狗に為る) 相良民 (みん) 、その家に事 (つか) え給い、嘗 (かつ) て天狗に為るを欲す。高山に上...

「蕉園渉筆」(漢文)を読む(17)雄鷲/神祖手植梅

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鷲の親子 (写真はネットより拝借)     2026.7.26 午前中に、大阪のYK氏より、一般向け用に解読した古文書、10冊の受領とお礼の電話が来た。本人は今は細かい文字は読めないようで、その分、奥さんが読んで話してくれることを期待したい。奥さんいわく「ちょっとのぞかせて貰ったが、まるで江戸時代のドラマを見ているよう」とは、少し世辞が過ぎる。たくさんで申し訳ないが、面白そうなものだけでも、是非読んでいただきたいと思う。 「蕉園渉筆」解読の続きを少し載せる。 *********************************************************************** (原文) 雄鷲 浅場邑民、射殺一雄鷲、其夜懐臥新生児、 夢䳄鷲来欲奪児、抱住緊急、寤而視之、児已死矣 (解読) 雄鷲 浅場 (浅羽) の 邑民 (ゆうみん) 、一羽の雄鷲を射殺す。その夜、臥す新生児を懐 (おも) う。 夢に、䳄鷲 (めすわし) 来り欲し、児 (こ) を奪う。緊急 (いそいで) 抱住 (だきしめ) る。 寤 (さめ) てこれを視るに、 児 (こ) 已 (すで) に死せり。 (語注) ※ 邑民(ゆうみん)➔ 村人。 (原文) 神祖手植梅 中泉庁事、階前有大梅樹、神祖所手植、幹周囲六七尺、不高甚、 枝東西張径七間許、成船形、梢三叉共立如帆、 香異凡梅云、惜花時、不過之也 (解読) 神祖手植梅 (家康手植えの梅) 中泉庁事 (役所) 、 階前 (かいぜん) 、大梅樹有り。神祖 (家康) 手植の所、幹周囲六七尺、 甚だ高からず。 枝東西張、径 (けい) 七間ばかり、船形になる。梢 (こずえ) 三叉 (みつま た) 、ともに帆の如く立つ。 香り 異凡 な梅と云う。花時を惜しむこと、これに過ぎざ るなり。 (語注) ※ 階前(かいぜん)➔ 階段の前。庭先。 ※ 異凡(いぼん)➔ 並外れている。非凡である。 ( 続く)