自分古文書(15)6年A組 47年目の同窓会(6)
2025.11.27
香港でマンションが燃えている。出火から30時間経つが未だに消火していない。31階建ての高層マンション、8棟中7棟に燃え広がって、消防もほとんど役に立っていない。死者は65人に達し、まだまだ増え続けている。築42年で、補修中の火災だったという。まるで「タワーインフェルノ」を7倍にした高層ビル火災である。
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朝日の記者をしていて、あと2年で定年を迎えるという上※幹代女史は、母から影響を受けて大のお茶好きだという。昔はお茶は相対販売で売られていたという話をすると、今も彼女はそんな店でお茶を買っているという。また、福寿園が“宮沢りえ”でペットボトルの“伊右衛門”とは片腹痛い、情けないという。福寿園というとお茶の席で「しつらえは?」と聞かれたら、「福寿園でございます」と答えておけばよいといわれたほど、宇治茶の代表的なお茶屋さんだったのに、どうしてサントリーの口車に乗ってペットボトルなどを作るのか。大変な気炎であった。
話題は煎茶業界の話となり、コーヒーや紅茶など飲ませる店はたくさんあるのに、煎茶を飲ませる店がどうしてこんなに少ないのか、業界は努力が足らないのではないのかと手厳しい意見であった。私もまったく同意見で、業界を代表して謝っておいた。
女性陣が部屋に引き上げたが、上※女史は一人残り、一升瓶を抱えるようにしてさらに怪気炎を上げる。長※先生が上※女史に音信不通になっている松※氏のことをよろしく頼むといわれた。彼女は小学校の生徒の行く末をこの歳まで気にしてくれる先生に感激をしたと、何度も話した。
また長※学級では学級委員長の選挙で、当然のように男女区別なく投票させた。そして男子が委員長になったら女子が副委員長に、女子が委員長になったら男子が副委員長になるとされた。ところが北中学校に上がると、男子から委員長を選ぶという。なぜ男子なのか、女子でも良いではないかと質問したところ、後で女子にとり囲まれて、「委員長は男子がやるのが当たり前だ」といわれた。それが男子からではなくて女子から言われたことが大変ショックだった。
そして話題は鈴※俊輔君が奥さんを連れてきたことに及んで、それが大変うれしかったと話す。彼女の心根を察するに、奥さんを連れてくるということは、女性の地位をそれだけ認めていることになるらしい。そのことに感激するのである。彼女は小学校の頃より一貫して、女子が差別されることに大変な疑問を持ち戦ってきた。差別が感じられなかった長※学級が彼女にとっては大変居心地良かったのである。当時の男どもはそんな意識は全くなく、ただ女たちにパワーに圧倒されて、うかうか過ごして来ただけであった。
こんな話が酔いとともに繰り返されて5度に及んだころ、やっと寝るために部屋に戻った。寝る前にシャツを着替えようとしたところ長袖が出ていた。着替えずに3時ごろに就寝した。
(つづく)
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