金曜日は発表当番なので

庭のムラサキシキブの枝
根元から枝先へ順次花が咲く
秋には紫の実をつける 

2025.6.19

今週金曜日、駿河古文書会の発表当番で、「斬奸状」という難読な課題が当たった。幕末、尊王攘夷の志士たちが、開国派を奸を打つと称して討ち、さらに近邊に出没する英仏の艦船をも討ち払うなどの暴挙に出た。そんな関連文書の写しが、牧之原市の旧家から出て、駿河古文書会の課題となった。用語が難解な漢語で、全体に書き癖が強く、独特で、さらに解読を難しくしている。
 
解読文の原稿は、すでに係りの理事に渡してあった。先週、「斬奸状」の前半を、O氏が発表された。その結果を参考に、自分の解読文を見直した所、解読の誤りがたくさん見つかった。当番当日、その場で修正できるレベルではなかったので、係りの理事T氏に、コピーは自分で準備するからと、差し替えを御願いしたところ、それは大変だから差し替えの原稿を貰いに伺うという。そして、一昨日、自宅まで取りにきて下さった。
 
まことに恐縮で、申し訳ない事であった。猛暑のなかを御足労願ったので、少し応接で涼んでいただいて、お話をした。御礼というわけではないが、「竹下村誌稿(解読版)」を駿河古文書会に進呈した。会員がこんなことをやっているという資料になればと思う。
 
T氏は、元はおそらく技術系の方で、お話の中でかつては世界に冠たる様々な技術分野を誇っていたが、高度成長が終わり、バブルがはじけて、即効性のない研究は予算がことごとくカットされて、優秀な研究者はみんな海外へ出てしまい、日本の技術水準はすべて他国に抜かれてしまったと歎かれた。そのことは、自分もまったく同感であった。 
 
この何十年か、世の政治家たちは、未来の子孫たちへ、高い技術力を残すのではなくて、選挙の度に、現金をばらまくに近い政策に明け暮れてきた。元々借金賄いの財政だから、その資金はすべて子孫たちへ、負の遺産として残すことになる。この頃は、選挙民も、さすがにばらまきには批判的になっているが、政治家たちはまだ気が付いてはいない。

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