自分古文書(16)遠江三十三観音巡礼(7)

岩室山清滝寺観音堂(廃寺跡)
赤いのが早嬢 

2025.12.25

明日こそ明日こそと思いながら、中々年賀状に取り掛かれない。

古文書を、古文書解読の素養がなくても読めるように、解読版を作ろうと思って、まず「歳代記(幕末編)」「歳代記(明治編)」と冊子に作って、三冊目に、「大地震能記」を昨日完成して、今日より「大井河源記」に取り掛かった。B4版で60ページ位になる予定で、しばらくかかりそうだ。「大井河源記」は解読したものがいくつかあるけれども、そのどれよりも、解りやすくしたいと思っている。一ヶ月くらいはかかるだろうか。

「遠江三十三観音巡礼」の三日目である。二日目から1ヶ月半経って、今回はゲストに若い女性が加わった。巡礼団の雰囲気がいつもと違うようだ。 

巡礼団紅一点を加え、峠を幾つも越える  遠江三十三観音巡礼③

 第九番 岩室山清滝寺 ~  第十二番 神宮山長源庵

 日 時  平成5年5月29日(土) 天候 晴れ暑し

少し暑くなったが、ゲストに早嬢を迎えて、第三回目の観音巡礼を実施する。天候は下り坂だが、日のある内は何とか雨は無いとの予報だった。菊川駅でピンクのジャンパーの早嬢が合流する。

今回は、個人的には体調があまり良くない中での巡礼であった。食料の調達がママならないと思われたので、女房に頼んでおむすびを作って貰う。

JR掛川駅を出てすぐに天浜線に乗り換える。二両連結の列車は高校生でいっぱいだった。遠州森駅でほとんどが降り、我々の坐った後方車両には、我々だけが取り残されてしまった。そこへ車掌が来て前の車両に移れと促される。後ろの車両を切り離すのかと見ていると、ステップや幌は縁を切ったが、連結は離さずに出発した。

遠江一宮駅(天竜浜名湖鉄道)のホームに下りて、電車の前で線路を渡ろうと待っていると、運転手が先へ渡れと促す。我々が駅舎に入るのを待って、電車は出発して行った。

駅頭の公衆電話から、無住の清滝寺のご朱印を預かる「藤見さん」の家へ電話を入れる。お寺の300メートルほど手前だから、寄ってくれとの返事。ひとまず安心して歩き始める。駅前の看板に「あじさいの寺・極楽寺」の表示があったので、順路から少し外れるし、まだあじさいには早いけれど、様子を見に立ち寄ることにする。

【歩程】清滝寺へ、北へ4.0キロ

極楽寺の短い参道の両側いっぱいに、あじさいが植わっていた。しかしまだ花は一輪も咲いてはいなかった。花が咲くと入場料を取るというが、今日の所はただであった。

日差しはもう夏を思わせる。柿畑の傍らの道を歩き、峠を越えた。登りがこたえたが、路傍に小さく咲く紫陽花を見つけてほっとする。木陰で一休みの後、峠を少し下りた所に集落があり、T字路があった。どちらに行くべきか迷い、突き当たりの家で庭仕事をするおばさんに聞く。聞くタイミングとしては最高であった。そこはもう「岩室」で、その家こそ藤見さんの家だったのだ。お爺さんが自分で打ってくれとご朱印を寄越す。ご朱印を打ちながら、辺りの地理を尋ねる。岩室の廃寺跡は獅子ヶ鼻公園の中にあり、そこから右手方向に歩いてすぐだという。

「獅子ヶ鼻」公園の公衆トイレ 

間もなく駐車場と、大きな唐獅子を壁面に浮き彫りにした公衆トイレがあった。壁面の唐獅子の鼻が異常に大きく作られていた。つまり「獅子ヶ鼻」を示しているのだろう。清滝寺の観音堂はすぐ傍の木立の中にあった。観音堂としては大きなお堂である。お参りをして、トイレとお茶にする。一宮駅頭で買った缶茶を飲む。

第九番 真言宗 岩室山いわむろざん清滝寺(せいりゅうじ)

   岩室の (の細道 ふみわけて まいる心は 浄土なるらん

【本尊】聖観世音菩薩   【所在地】豊岡村岩室

【歩程】獅子ヶ鼻公園へ、北へ1.3キロ

獅子ヶ鼻公園の遊歩道を少し下り、戦没者慰霊塔の立つ突き出た岩場に出た。鉄柵で囲まれてはいるが、そこは目も眩むような断崖の上であった。それだけに眼下の景色は抜群である。天竜川が見えると思ったのは勘違いで、太田川の支流の川が流れる谷間の集落が見えた。遊歩道に沿って吊り橋を渡り、アスレチック広場と広い駐車場を横切って元に戻った。

【歩程】小国神社へ、東へ4.0キロ

小国神社への道は、パイロット事業で山を切り開いた、柿畑・茶畑の岡を二つも越えて行った。散々迷った末に、眼下に小国神社の鳥居を遠望する所まで来ながら、下る道を失ってしまった。引き返して、廃道のような山道を見つけて下り、やっとの思いで小国神社に到着した。有料の花菖蒲園を横目で眺め、参道を真っ直ぐ進んで参拝した。参拝後、売店裏の涼しそうな木陰で昼食にした。傍らに山野草を売る店があり、カキランなどが沢山並んでいた。

(平成5年5月29日の分、続く)

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