自分古文書(17)東海道五十三次ウォーク(番外 姫街道)(1)

 
往時の犀ヶ崖資料館(ネットより拝借)

新築なった今の資料館(ネットより拝借)

2026.4.19

昨日、講座の終わった後、金谷郷土史研究会のN氏と、金谷公民館の新館長に面会してきた。福祉関係を長年勤め、部長まで務めたM女史、どこまでやってくれそうか、とにかく色々とお願いやら、相談にも乗れる話などして、丁度手元に持っていた、「歳代記」と「大地震能記」の解読版を進呈してきた。任期は三年というが、ぜひとも精力的に活躍してもらいたいと思う。色々な面で協力は惜しまないつもりである。

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番外、姫街道ウォーク

かって、見付宿から浜名湖の北を通り、本坂峠を越えて、御油宿に至る東海道の脇街道は『本坂道』といわれて、今切の難所を避ける街道として、賑わいをみせていた。そして、宝永四年の大地震で、新居の町が大破してからは、東海道を往来する人々のほとんどが本坂道を使うようになった。しかし、災害復旧と客の激減に困窮する新居の人々を見兼ねて、幕府は大名・旗本については、特別なことのない限り本坂道の通行を禁止した。以後本坂道では大きな行列は、宮家・公家・大名の貴婦人の行列に限られ、いつか『姫街道』と呼ばれることになった。

我らは『東海道五十三次ウォーキング(静岡編)』の最後に、番外として、姫街道を歩く。関東編を始める前に姫街道をこなして置かないとスタンプにきりがつかないとの理由で、とにかく姫街道に出発することになった。

姫街道は東からは、見付宿から池田渡しを経て市野・気賀宿へ出る道、天竜川を渡った安間から市野・気賀宿へ出る道、さらに浜松宿から直接気賀宿へ出る道がある。今回はスタンプのある浜松宿から直接気賀宿へ出る道を選ぶ。

細江名物、みそまん・銅鐸・姫様道中

姫街道( 浜松宿 → 気賀宿 )

日時 平成7年12年16日(土) 快晴

お天気は快晴で少し寒い。川さんは携帯電話を買うとかで、今日はテストのためデモ機を持っての参加となる。 浜松駅から『姫街道』の起点に向かう途中に、東海道ウォークの本編で通った時は気がつかなかったが、浜松宿の川口・杉浦本陣跡を示す立て札があった。さらに、連尺の交差点の側に高札場跡の立て札があり、浜松宿から入る『姫街道』はここを始点にしたという。

街道を北へ行った鹿谷町に『犀ヶ崖資料館』がある。三方ヶ原の戦いに破れて、浜松城へ逃げ帰った家康が、犀ヶ崖付近で野営をしていた武田軍に、織田信長の援軍が来たと思い込ませ、犀ヶ崖へ追い落として大損害を与えた。その戦死者を供養して、三河より宗円という僧侶を招き、『宗円堂』を建て念仏踊りを行った。これが遠州大念仏の始まりである。その『宗円堂』が現在浜松市の管理となって、無形民俗文化財となった遠州大念仏の資料を展示する資料館となっていた。

資料館の開館は九時半となっており、『姫街道』スタンプ『浜松宿』も表には出ていない。諦めかけていた所へ、出勤してきた係のおじさんが時間前であったが開けてくれ、スタンプを出してくれた。さらに資料館について詳しく説明してくれた。

東海道スタンプ「犀ヶ崖の戦

遠州大念仏は地元では『トッタカ』と呼ばれ、もともとあった虫送りの行事と念仏踊りが合体して出来た独特の郷土芸能である。笛や鉦に合わせて太鼓を勇ましく踊るように打ち鳴らし、初盆の家を巡って供養を行った。時代とともに、農村の数少ない娯楽の一つになり、遠州大念仏団が各地に八十組も出来て、見せる踊りとして段々派手になった。

宗円堂には長い間念仏団の本部が置かれていた。係のおじさんが展示された鉦を打ってくれたが、向かい合わせの二つの鉦が共鳴して唸るように鳴った。この音色を聞くと、地元では大念仏を思い出し大変懐かしいと話す。

資料館の北側には『犀ヶ崖』が落ち込んでいる。しかし往時は四十メートルはあったという崖も現在では十五メートルほどに埋まっていた。側に『三方ヶ原古戦場犀ヶ崖』の碑と大島蓼太の句碑があった

岩角に かぶとくたけて 椿かな    蓼太

向かいには『夏目次郎左衛門吉信旌忠碑』がある。夏目次郎左衛門吉信は家康の家臣であったが、三方ヶ原の戦いの際、戦乱の中、この地で家康の鎧を着て身代わりになって戦死したという。

武田軍は浜松城を前にしてなぜか兵を引いて行った。この頃から武田信玄が重病だったとする説。武田軍の敵は尾張の信長で家康は深追いせずに尾張を目指したとする説。いずれにしても信玄は二ヶ月後に、信長と一戦も交えることなく、上洛の夢も果たさずに死亡した。

浜松城とは目と鼻の先、家康も武田軍に随分危ういところまで迫られたものだと思う。資料館のおじさんも、一つ間違えば江戸時代がなかったかもしれず、歴史が大きく変わっていただろうと話していた。

(姫街道1日目つづく)

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