「蕉園渉筆」(漢文)を読む(12)元旦桜

「元旦桜」をネットで探したらあった
 その最初に目に入ったものを拝借

2026.7.7

我が家の台所、今年は全くと言っていいほど、ゴキブリを見ない。多分これから出てくるのだろうが。米粒ほどのゴ、かつてはよく潰したものだが、それすら今年は見ない。何か例年と違うのだろうか。

「蕉園渉筆」解読の続きを載せる。

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(原文)

元旦桜

掛川広楽寺、住僧性愛桜、号桜房、植桜七十余種、

中有元旦開花者、可謂奇種矣。

因祐上人索寄題詩賦、一絶贈之曰、

  僧房移植幾佳桜

  歳旦奇観最可驚

  第一春魁君占得

  梅花従是不称兄

僧頗有雅韻、大喜迎余駕、距一日程因未果也

(解読)

元旦桜

掛川広楽寺、住僧、(せい)、桜を愛し、桜房(おうぼう)と号す。桜七十余種植え、

中に元旦に開花有るもの、可謂(いわゆる)奇種なり。

(よ)って上人(しょうにん)を祐(たす)け、寄題(きだい)を索(もと)め、詩賦(しふ)

一絶(いちぜつ)これを贈る。曰く、

  僧房移植幾佳桜    僧房、(いく)(よき)桜を移植す。

  歳旦奇観最可驚    歳旦(さいたん)奇観(きかん)最も驚くべし。

  第一春魁君占得    第一の春の魁(さきがけ)、君は得(え)(し)める。

  梅花従是不称兄    梅花是より兄と称さず

僧頗(すこぶ)雅韻(がいん)あり。大喜びで余(よ)、駕(かご)を迎える。

(広楽寺とは)一日程距(へだ)ち、因って未だ果せずなり。

(語注)

※ 性(せい)➔ 生まれながらの心のあり方。生まれつき。
※ 寄題(きだい)➔ 実際にその場所に行ったり実物を見たりしないで、与えられた題によっ て和歌などを作ること。
※ 詩賦(しふ)➔ 詩と賦。すなわち中国の韻文。
※ 一絶(いちぜつ)➔ 一つの絶句。一首の短歌。
※ 幾(いく)➔ 多くの。
※ 歳旦(さいたん)➔ 元旦。
※ 奇観(きかん)➔ 珍しい眺め。ほかでは見られないような風景。
※ 兄と称さず ➔ 梅花は桜より早く咲くので兄と称していたが、梅花より早く咲く桜が出来ては、梅花を兄と呼ばなくなる。
※ 雅韻(がいん)➔ 風流な味わい。上品な風情。

続く)

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