「蕉園渉筆」(漢文)を読む(8)鰻鯉/雪、雪為蝗患

 
静岡城北公園のヤブカンゾウ

2026.7.3

午後、駿河古文書会に出席する。今日、新会員が二人入会された。久しぶりである。

「蕉園渉筆」解読の続きを載せる。

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(原文)

鰻鯉

〇鰻鯉多有焉、味不美、取大堰河者、為佳、余行部日、

菊川所産、与都下不異、然不可多得也

(解読)

鰻鯉

〇鰻、鯉多く有り。美味(うま)くあらず。大堰河(大井川)で取れたものは、

(よ)いため、余(よ)行部日、菊川所産を(食)う。都下と異ならず。

然し、多く得べからざるなり。

(語注)

行部日(ぎょうぶび)(不明)仕事で行った日、のことか。


(原文)

雪、雪為蝗患

遠州、十数年或一雪、故小年輩、多不知雪也、甲申冬隔十六年而雪、

土人曰、恐有蝗患、余怪曰、古人為豊瑞。其人曰、以明年為徴、

年果有蝗患

(解読)

雪、雪為蝗患(雪、蝗患をなす)

遠州十数年或る一雪(ひとゆき)、小年の輩(やから)故、

多く雪を知らざるなり。甲申(文政七年)冬、十六年隔てて雪。

土人(どにん)(いわ)く、蝗患(こうかん)の恐れあり。

余、怪しみ曰(い)う、古人豊瑞(ほうずい)と為す。

其人曰く、明年以って徴(しるし)と為す。

今年果はたして蝗患(こうかん)あり。

(語注)

蝗患(こうかん) いなごの被害。
豊瑞(ほうずい) 豊年のしるし。(「雪は豊年のしるし」のことわざより)
果して(はたして) 本当に。

蝗(イナゴ)
今では見たことのない若者が多いと思う。
自分の子供のころはイナゴ取りによく行った
さすがに我が家ではニワトリの餌だった

続く)

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