「蕉園渉筆」(漢文)を読む(41)海嘯
海嘯(潮津波)
2026.8.25
午後、先々週に続いて、駿河古文書会の基礎講座の講師をした。何とか、古文書解読講座を楽しんで貰いたいと、色々やってみたが、どうだったのだろう。基礎講座の30人程の受講者は、ベテランの方が多いので、少しやりにくい。細かい説明をすれば、そんなことは解っていると云われかねないと思うからである。
ともかく、今月の予定はすべて終わった。残りの何日かは、少し楽が出来るだろうか。
「蕉園渉筆」解読の続きを載せる。
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(原文)
卜風雨
相良船夫預卜風雨晦明及波高低、勝於他州船脚、
所必不爽、七年前善太者、艤将発曰、豆相之間必有海嘯、
人皆曰、海気平穏如何有海嘯也、後数日聞之、
豆之下田海嘯覆家傷人果同時也、善太稠中尤傑者云
(解読)
卜風雨(風雨を卜(うらな)う)
相良船夫(せんぷ)、風雨、晦明(かいめい)及び波の高低を卜(うらない)に預ける。
他州、船脚(ふなあし)において勝れ、必ずしも爽(さわ)やかならざる所、
七年前、善太という者、艤将(ぎしょう)に発して曰く、
「豆相(ずそう)の間、必ず海嘯(かいしょう)有り。」人、皆な曰く、
「海気(かいき)平穏、如何(いか)に海嘯(かいしょう)あらんなり。」
数日後にこれを聞く。豆(伊豆)の下田、海嘯(かいしょう)家を覆(かえ)し、
人を傷つけ、同時に果てるなり。
善太、稠中(ちゅうちゅう)もっとも傑者(けっしゃ)と云う。
(語注)
※ 船夫(せんぷ)➔ ふなのり。船頭。
※ 晦明(かいめい)➔ 暗さと明るさ。夜と昼。
※ 船脚(ふなあし)➔ 船の進む速さ。船の速度。
※ 艤将(ぎしょう)➔ 出航準備の船長。
※ 豆相(ずそう)➔ 伊豆と相模。
※ 海嘯(かいしょう)➔ 満潮の際、河口に入る潮波の前面が垂直の高い壁状になり、砕けながら川上に進む現象。潮津波。
※ 海気(かいき)➔ 海辺の空気。海のけはい。
※ 稠中(ちゅうちゅう)➔ 沢山の人々の中。
※ 傑者(けっしゃ)➔ ひときわ優れた者。
※ 晦明(かいめい)➔ 暗さと明るさ。夜と昼。
※ 船脚(ふなあし)➔ 船の進む速さ。船の速度。
※ 艤将(ぎしょう)➔ 出航準備の船長。
※ 豆相(ずそう)➔ 伊豆と相模。
※ 海嘯(かいしょう)➔ 満潮の際、河口に入る潮波の前面が垂直の高い壁状になり、砕けながら川上に進む現象。潮津波。
※ 海気(かいき)➔ 海辺の空気。海のけはい。
※ 稠中(ちゅうちゅう)➔ 沢山の人々の中。
※ 傑者(けっしゃ)➔ ひときわ優れた者。
(続く)
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