「蕉園渉筆」(漢文)を読む(28)石臼

「静岡の考古学と歴史」講座の会場「かなや会館」
その傍の「かなや公園」の池の鯉
元気よく水面から跳ね上がったので、気づいて写真に撮った
この猛暑が池の中では最高!の環境なのかなのか

 2026.8.8

午後、「静岡の考古学と歴史」講座へ出席した。今日は冷房が効いて、側で稼働する扇風機で、寒いほどであった。

講座の後、女房としずてつストアの島田店に出かけた。島田市からいただいた「暮らし応援チケット」で、日頃買わないような食材を買って、チケットで支払って帰った。

「蕉園渉筆」解読の続きを載せる。

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(原文)

石臼

下吉田、有銀蔵者、挙家在田畝、隣人聞石声、

以為磨臼歯鑿来、適其家磨歯亦刓、往而求工人、

閉戸無人、帰則石声如初、待銀蔵帰而告之、因出石臼視之、

削去旧歯、仏経鑿新歯、字用胡書、爾来三四十年日碾不刓、

人称為弘法磑矣。世有奇事必帰弘法師故也。

(解読)

石臼(いしうす)

下吉田、銀蔵という者あり。挙家(きょか)田畝(でんぽ)に在り。

隣人、石声(いしのおと)を聞く。以為(おもえらく)磨臼(すりうす)の歯を

(うが)ち来たる。適(たまたま)その家、歯(臼の歯)を磨(みが)き、また刓(けず)る。

(ゆき)工人(こうじん)を求む。戸を閉ざし人は無し。帰り、

(すなわち)石声初めの如し。銀蔵を待ち、帰りてこれを告ぐ。

(よ)って、石臼を出しこれを視る。旧歯(臼の歯)を削り去り、仏経(ぶつきょう)にて

新歯(臼の歯)を鑿(うが)つ。字は胡書(こしょ)を用う。爾来(以来)三四十年、

日に碾(ひ)き、刓(けず)らず。人、弘法(うす)を為すと称す。

世、(き)有る事、必ず弘法師(弘法大師)に帰す故(ゆえ)なり。

(語注)

※ 挙家(きょか)➔ 一家の者全部。
※ 田畝(でんぽ)➔ 田畑。
※ 以為(おもえらく)➔ 思っているのには。考えていること。
※ 磨臼(すりうす)➔ 籾をすって皮を取り除くのに用いる臼。
※ 工人(こうじん)➔ 工作を職業とする人。職人。
※ 仏経(ぶっきょう)➔ 仏教の経典。経文。経。
※ 胡書(こしょ)➔ 古代中国において北方・西方の異民族(胡族)に関連する書物や記録。
※ 磑(うす)➔ 臼。碾き臼。
※ 奇(き)➔ 珍しいこと。不思議なこと。

続く)

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