掛川古文書講座にて、質問される

 

「為證據之相渡申候、扱い證文之叓」
「取扱」と読むには無理がある

 2026.8.13

午後、掛川古文書講座に出席する。前回、「江戸時代の庶民の生活はどんな風だったのだろう」との、斜め前の受講者に聞かれて、次回、資料を提供すると約束した。今日、「上越秋山紀行」の解読版を提供して、庶民でも最も厳しい生活をしていたと思われる。上越の秋山郷という山間地の村々を、鈴木牧之が旅した記録だと説明したが、どこまで理解してくれたであろうか。読んでくれれば、山里の暮らしぶりが理解してもらえると思う。

講師の北原氏が、20年に及ぶ講座で扱ってきた古文書とその解読を選別して、図書館で本のしてくれるというので、その古文書を見直しながら選別作業をすると、前回話された。今日は見直しの第一回として、御林の雑木を無断で切り払い、燃やして灰を取り、その灰を商売したという事件の古文書が再読された。

中で「被仰上候所」を正しくは「奉仰上」だと説明があった。「仰せ上げ奉り候」という言い回しは聞いたことがない。原文の文字が「被」ではなくて「奉」に見えるというだけで、そんな言い回しにすべきなのだろうか。疑問に思っていると、案の定、元のままでよいのではないかと意見が出た。自分も賛同した。どうやら講師の考え過ぎであったようだ。

これ以外にも、今日のテーマの中で、表題の「為證據之相渡申扱い證文之叓」について、講師は「為證據之相渡申、扱い證文之叓」と「候」を「取」と読んだものを、文字は「候」で「取」と読むのは無理があるなど、二三、異見を述べていた。

そんなためか、帰りに受講者の一人に声を掛けられて、「被仰上候所」とはどういう意味か、「被仰下候所」ならわかるがと聞かれた。突然の質問に答えように困ったが、これは出張った役人が奉行や上役に報告したことを言う、決まり文句で、村役人から報告する場合の形式にのっとったもので、こういう形式は役人の方から聞いて、代々庄屋などが引き継いでいる書式だと、返事になったかどうか、答えた。まだ古文書を始めて間がない方だったのだろうか。分かってくれたかどうかは不明である。

しかし、自分はこの講座の受講者で、先生ではないのだから、講師に聞いてくれと言いたいところだが、今後も聞かれたら、わかる範囲で答えるのであろう。

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