「蕉園渉筆」(漢文)を読む(48)御前崎難船/金谷原

裏の雑木林(元畑)のオハグロトンボ
おそらく10匹以上生息しているようだ

2026.9.3

少し涼しくなって、裏の元畑、今雑木林の出てみたらオハグロトンボが何匹も飛んでいた。この暑い夏、外へ出ることも少なくて、久しぶりに昆虫に出会った感じがする。いつもおなじみのゴキブリも、この春、夏は出会ったのが二桁には届かないのではないのか。この暑さにゴキブリも参っているなんてことはないか。

今朝、新聞の訃報欄に、元会社のOSさんの名前を見つけた。湯日だから間違いないと思っていたら、やがて、いつも訃報連絡をくれるK氏から、その電話があった。

思い出すのは、入社したばかりの頃、配属が決まるまで、何かと面倒を見て貰ったことである。OSさんは当時セールスの役職だったと思う。その後、部門は違ったが、裏表のない人だったと記憶する。享年90歳、冥福をお祈りします、合掌。

蕉園渉筆」解読の続きを載せる。

***********************************************************************

(原文)

御前崎難船

〇厩崎急灘、毎歳覆没之殃不知其数也、近年其最多矣者、

天明中一時覆七十五艘、享和中覆二十余艘、実諸州之患也

(解読)

御前崎難船

〇厩崎(御前崎)急灘(きゅうだん)、毎歳(年)覆没(ふくぼつ)(わざわい)

その数知れざるなり。近年その最多なるは、天明中、一時(いっとき)

七十五艘覆(ふく)す。享和中、二十余艘覆す。実に諸州の患(うれ)いなり。

(語注)
※ 急灘(きゅうだん)➔ 流れの速い瀬。早瀬。急湍。
※ 覆没(ふくぼつ)➔ 船などが転覆して沈むこと。


(原文)

金谷原

金谷原周数十里、不宜樹芸、古来為閑地、諸州有牛馬市、遠州無有焉、

余以原請之開地莫便焉、便買牛馬一也、通財交易有無二也、諸国人馬、

馬輻湊澆糞不乏三也、売秣飲食及宿人馬民得利四也、民由此成家開田圃五也、

立撲買課諸国来者六也、然而未得稟准

(解読)

金谷原

金谷原周(まわ)り数十里、樹芸(じゅげい)に宜しからず。古来、閑地(かんち)たり。

諸州に牛馬市有り。遠州には無有(むう)なり。余、原を以ってこれを請け、

地を開く、便(べん)なきや。

  牛馬を買う便、この一なり。

  財を通す交易の有無、この二なり。

  諸国人馬、馬輻湊(ふくそう)澆糞(ぎょうふん)乏しからず、この三なり。

  (まぐさ)を売り、飲食及び人馬を宿し、民(たみ)利を得る、この四なり。

  民これにより、家を成し田圃を開く、この五なり。

  撲買(ぼくばい)を立て、諸国より来たる者に課す、この六なり。

然して、未(いま)だ、稟准(りんじゅん)を得ず。

(語注)

※ 樹芸(じゅげい)➔ 作物や草木を植えつけること。種芸。
※ 閑地(かんち)➔ 使っていない土地。空き地。
※ 無有(むう)➔ 無いこと。
※ 輻湊(ふくそう)➔ 四方から寄り集まること。
※ 澆糞(ぎょうふん)➔ 施肥。
※ 撲買(ぼくばい)➔ 徴税権を民間商人に競買させ、落札者が一定額を官に納める制度。
※ 稟准(りんじゅん)➔ 上へ伺いを立てて承認を求める。

(続く)

コメント

このブログの人気の投稿

おたふく風邪と母子手帳/詐欺電話にご注意!

「かさぶた日録」改め「かさぶた残日録」開始

今年度最初の掛川古文書講座