「蕉園渉筆」(漢文)を読む(56)灌水
2026.9.11
中部電力が原発再稼働の手続きの不正で、何度もニュースになっている。謝り役の者が頭を下げるだけで、誰の指示で誰がやったことなのかを、はっきりさせないから、最悪の結果が続いていると思う。夕方のニュースの中で、NHKが市民に意見を求めた形で、講座受講者のS氏が出た。ほんの数秒のことで、びっくりして何を述べていたのか、聞き取り損ねた。
「蕉園渉筆」解読の続きを載せる。
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(原文)
灌水
相良之俗待女壻初来、誘灌河水、一民之女嫁比木邑五郎兵衛者、待其来往灌水、
辞而不可、乃入水乃潜溯流逃帰、衆驚急令水工徧捜河底、不在、自此灌水止矣
(解読)
灌水
相良の俗(ぞく)、女壻(じょせい)初めて来たるを待ち、河水(かわみず)を灌(そそ)ぐ
に誘う。一人の民(たみ)の女壻、比木(ひき)邑(むら)五郎兵衛という者、
その来たるを待ち灌水に往(ゆ)く。辞(じ)すれども不可(ゆるさず)。
乃(すなわ)ち入水、乃ち潜(もぐ)り、流れを溯(さかのぼ)り、逃げ帰る。
衆(しゅう)驚き、急ぎ、水の工(たくみ)をして、徧(あまねく)河底を捜さしむ。
在(お)らず。これより灌水止む。
(語注)
※ 灌水(かんすい)➔ 農業用などで、水を灌ぐのいみ。ここでの俗は、
思うにみそぎの行事と思われる。ならば、文字は「禊(禊)」とすべきか。
※ 俗(ぞく)➔ その土地や時代の風俗・習慣。
※ 女壻(じょせい)➔ 娘のむこ。娘の夫。古くは家督を相続する娘の夫。
※ 徧(あまねく)➔ すみずみまで。
(続く)
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