「蕉園渉筆」(漢文)を読む(62)仮夫/甘蔗・蕃薯

 
甘蔗(かんしょ)(サトウキビ)

蕃薯(ばんしょ)(サツマイモ)

 2026.9.17

一日、土曜日の金谷宿大学「古文書に親しむ(経験者)」の準備。雨続き、と嘆いたが、今日は気持ちよく晴れた。しかし一日パソコンの前で過ごす。

「蕉園渉筆」解読の続きを載せる。

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(原文)

仮夫

相良福岡、船脚常役送運、多在他州、其娶婦必以不在父母

親戚相議傭人為仮夫、整伉儷之礼、帰則不別行礼

(解読)

仮夫

相良の福岡では、船脚(ふなあし)や送運に、常の役にて、多く他州に在(ざい)す。

その婦(つま)を娶(めと)るに、必ず不在を以って、父母、親戚、相議(あいぎ)し、

仮(かり)の夫として人を傭(やと)い、伉儷(こうれい)の礼を整え、帰りて

則(すなわ)ち、別に礼(結婚式)を行わず。

(語注)
※ 船脚(ふなあし)➔ 船の進むこと。船の進行。(船頭を指す)
※ 送運(そううん)➔ 荷運び。(船員を指す)
※ 役(やく)➔ もっぱらのつとめ。唯一の仕事。
※ 相議す(あいぎす)➔ 互いに相談し合う。
※ 伉儷(こうれい)➔ 夫婦。「伉儷之礼」結婚式のこと。

(原文)

甘蔗・蕃薯

寛政中、命先官賜甘蔗苗、藝之旱地、民種而不培、召工製作者、教之、

民稍知利、殖之、今則盛作、甚則至於種上田、蕃薯亦然

(解読)

甘蔗・蕃薯

寛政中(1789~1801) 、先官(せんかん)に命じて、甘蔗(かんしょ)の苗を賜(たま)い、

これを旱(ひでり)地に藝(う)え、民(たみ)種(う)えて培(そだて)えず。

工(たくみ)製作者を召して、これを教え、民稍(やや)、利を知り、これを殖(ふや)す。

今則ち盛んに作る。甚(はなは)だ則(すなわ)ち、上田に種(う)えるに至る。

蕃薯(ばんしょ)また然り。

(語注)

※ 先官(せんかん)➔ 蕉園の前任の代官
※ 甘蔗(かんしょ)➔ さとうきび。
※ 蕃薯(ばんしょ)➔ さつまいも。

(続く)

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