「蕉園渉筆」(漢文)を読む(66)坂井山崩
台風25号は東へ反れて行き
上陸は免れたようだ
当地も大きな被害もなく過ぎた
上陸は免れたようだ
当地も大きな被害もなく過ぎた
2026.9.21
台風25号も過ぎた。心配していた、名古屋のアジア大会も予定通り進んでいるようだ。昔は災害は前触れなくやってきた。今日の「蕉園渉筆」のテーマの山崩れは何が原因だったのだろう。
「蕉園渉筆」解読の続きを載せる。
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(原文)
坂井山崩
癸未秋、大風雨坂井邑民夜半山崩、大石壊屋、土砂埋没、梁木傾墜、傷脚、
驚醒匍匐潜梁隙赴母寝所、破屋抱出、去出二子、妻乳初生児、圧於屋下、
不能救出、急呼隣人、鑿土砂二丈許、而及之、児死妻蘇、余以状聞于太公、
急馳伝有周急之恵、褒其先老母
(解読)
坂井山崩
癸(みずのと)未(ひつじ)(文政6年、1823)秋、大風雨、坂井邑(むら)民(民家)、
夜半(やはん)山崩れ、大石、屋(家屋)を壊す。土砂に埋没(まいぼつ)、
梁木(りょうぼく)傾き墜(お)つ。脚を傷め、驚き醒(めざ)め、匍匐(ほふく)して
梁(はり)の隙(すき)を潜(くぐ)り、母の寝所に赴(おもむ)き、破屋(はおく)から
抱(かか)え出る。二子は出で去り、妻と乳初生児(にゅうしょせいじ)、
屋下(おくか)に圧せられ、救出能わず。急いで隣人を呼び、土砂を二丈許り
鑿(うが)ち、而(しか)してこれに及ぶ。児(ややこ)死に、妻蘇(よみが)える。
余(よ)、状(書状)を以って太公に聞く。急ぎ馳(は)せ伝(つた)え、周急(しゅうきゅう)の
恵み有り。それ、老母を先んずるを褒(ほ)むる。
(語注)
※ 梁木(りょうぼく)➔ 棟とうちちがえに柱の上に渡して屋根を支える材木。
※ 匍匐(ほふく)➔ 腹ばいになって、手と足ではうこと。
※ 乳初生児(にゅうしょせいじ)➔ 生まれたばかりの乳児。新生児。
※ 屋下(おくか)➔ 屋根の下。
※ 周急(しゅうきゅう)➔ 危急を救うこと。
(続く)
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